コールセンターの課題解決の相談は
さつきソリューションへ

長年の経験と知識を基に、現場・経営両サイドで抱える悩みを解決いたします。

HOMEブログ ≫ さつき先生ブログ ≫

今日から役立つ!
コールセンターのちょっといい話

Vol.28 コールセンター白書2018から見るコールセンターの今! <最終回>

スライド1

今回でシリーズ6回目になりますが、「コールセンター白書2018」の考察は一旦今回で一区切りとします。まず、考察シリーズ<その1>で紹介した興味深いデータをもう一度冒頭のグラフで紹介したいと思います。

これは、5年前の2013年と今年2018年の「コールセンター運営上の課題は何か!」というデータを比べてみたものです。そして、この5年間で特に大きな変化を占めている3つの項目に着目して紹介しました。まず、「オペレーターの採用・育成」に対する課題認識は、5年前の23.6%から今年は57.3%と実に2倍以上になってます。同じように、「スーパーバイザーの採用・育成」についても、5年前の32%から、今年は55.2%と、やはり課題認識が2倍近くになっています

また、「オペレーターの定着率向上」についても、5年前の17.8%から、今年は37.1%と、やはり2倍以上の課題認識になっています。

いづれも、昨今の多くのコールセンター管理者の悩みの種になっている「採用難」・「離職の悪化」を反映している結果だと思います。

長年に渡り、トップに君臨していた「品目向上」を追いやり、「オペレーター・SV」の採用難・育成難がワン・ツー状態になっています。

 

今年最後のブログになりますので、上記を踏まえ来年2019年の未来予想を少しだけしてみます。

●     チャットボットやFAQシステム、音声認識システムの導入が一層現場では進んでいくと思います。そして、導入して6ヶ月ぐらい過ぎると、「どうも上手く効果が上がっていない?」、「最新システムを導入したのは良いが、運用が最適化されていない?」という事に気づく年になるのではないでしょうか? そこで、着目されるのが「ナレッジマネジメント」、「業務設計・プロジェクトマネジメント」というテーマが改めて見直されるような気がします。導入ありきで最新システムを導入するコールセンターが多いのも実情です。きちんと「ナレッジマネジメントやプロジェクトマネジメントのPDCAを回す」という基本部分が欠落している場合が多いですので、この分野が改めて見直される年になるような気がします。

 

●もう一つは、今年2018年は「改正派遣法・改正労働契約法」のダブル改正があって、今後雇用の有期から無期雇用への流れが進んでいくと思います。そうなると、一層重要になっていくのが、「人材教育・育成」になるでしょう。最近ではやっと「AI導入=コールセンターの無人化」という過大妄想が少しづつ払拭されてきているように感じます。

某大手銀行さんのAI:ワトソンを導入した一番の効果は、処理時間の短縮でも・費用対効果でも無く、新人オペレーターの離職率の改善・満足度UPという講演が印象的でした。

AIという最新システムでもたらせた効果として、新人オペレーターの定着率UP・ストレスの軽減という知識支援によるメンタルな部分に効果を発揮したというのも面白い結果です。

 

2019年では、如何にして「辞めないコールセンターを創るのか!」、「どのようにして働くオペレーター、SVの満足度をUPさせていくか!」という点に焦点が一層あたると思います。

そういう意味では、コールセンターの人材教育・育成体系・運用の見直し・整備に焦点があたる年になると思います。

 

今後改善の目途が立たない「採用難」について、コールセンター管理者が真剣に考えていくのは、「採用が厳しいなら・辞めないコールセンターにしよう!」ということだとおもいます。

 

今年2018年も「さつき先生のコールセンターのちょっといい話」をご愛読いただきありがとうございます。来年も、現場の皆さんが「ちょと役に立つなぁ!」と思えるテーマで掲載を続けていきますので、宜しくお願いします。

 

⇒ コールセンター白書2018の内容に興味がある・購買希望の方は下記を参照して下さい。

ここをクリック

2018年12月23日 12:18

Vol.27 【デモ動画付き!】「LINEコネクト・電話とLINEの融合の今!」

2LINEコネクト

前回に続きCRMデモ&カンファレンスin東京などで紹介されたお勧めシステムの紹介をします。

CRMデモカンでもトレンドは「AI」、「チャットボット」、「音声認識」、「FAQ」に関する最新のシステムの紹介が目立ったと書きましたが、その中でも「LINEと電話の融合」には目を見張るものがありました。今回は、将来に向けたLINEコミュニケーション・LINEと電話の融合の今について、少しだけ体感してもらいたいと思います。

既に説明するまでも無い「LINE」ですが、日本国内利用者7600万人以上(日本人口の63%以上)、毎日使うアクティブ率:85%と、今や、電話を掛けない日はありますが、「LINE」でコミュニケーションしない日は無いぐらい、国民に浸透していますよね!利用者数7600万人には赤ちゃんや超高齢者はほとんど含まれませんので、20代から労働生産年齢で見ると、その利用率・アクティブ率は限りなく100%に近い、まさに通信のインフラ化していると言っても過言では無いと思います。

 

AVAYA LINE CONECT「LINE TO CALL」,「CALL TO LINE」のブースとオラクル連動のデモでしたが、実際にデモ映像を見ると「LINEと電話の融合」も、ここまで進化しているの!と驚きを隠せません。

言葉で説明するより、デモ動画を見てもらった方がわかりやすいので、下記の2つのデモ動画をまずご覧ください。(音声で案内されますので、職場でご覧になる際は気をつけて下さい)

https://www.youtube.com/watch?v=Y-7CaKz20to

https://www.youtube.com/watch?v=KqY86_aqx98

 

一般電話からコールセンターに電話が来ても、LINEへの誘導が簡単にできてしまいます。お友達登録無くとも、電話が来た段階でお友達登録を促し「承諾されれば」、LINEとのコミュニケーションに誘導が簡単にできます。またLINEに誘導できたら、一般の固定電話・携帯電話ではできなかった事、コスト削減が簡単にできてしまう、まさに夢のような世界です。

例えば、銀行や飲食店など支店・店舗の場所を知りたいと電話すると、通常の電話では、住所を教えてくれる。最寄り駅からの行き方をナビゲートしてくれる。HPのFAQにありますのでそちらを見てください!いう感じだと思いますが、LINEでは、デモ動画のように数秒で店舗の場所の地図情報がLINEに送られてきて、画面をクリックするだけで、行きたい場所の地図アプリが立ち上がる。必要な情報はリンクで簡単に送信されるので、クリック一つで情報を入手する事が可能です。

 

そして何といっても、これらの通話料金全てが無料なのです!

03-、0570-の番号であればお客様が電話料金を負担する必要がありますし、フリーダイヤルであれば企業側が通話料金を負担する必要がありますが、LINE電話は双方が無料なのです。

(ただし、企業側はLINEを使うためのライセンス料金は支払う必要があります)

これももう、画期的なサービスです。企業側も使い方次第で大幅に通信コストを削減する事ができます。

 

コールセンターとお客様がLINEで繋がれば、いちいち電話をかけた後にパソコン、スマホで検索する事なく必要な情報が数秒で入手でき簡単で見やすい。そして、その情報はパソコン、スマホの履歴に残りますので、いつでも好きなときに読み返す事ができます。LINE コミュニケーションの世界、日ごろ、友達・家族としか使っていなかったLINEですが、お客様対応のコールセンターにおいて将来の無限の可能性を感じさせるそんな衝撃を受けました。

 

皆さんのコールセンターでもチャット対応の次はLINE連携を検討したらどうでしょうか。

2018年12月17日 16:01

Vol.26 「CRMデモ&カン」のお勧めシステム “音声認識&要約力&AI”

TRAINA要約システム

ちょっと「コールセンター白書2018」の考察を一休みして、11月に開催されましたCRMデモ&カンファレンスin東京からのお勧めシステムの紹介を今回してみます。

今年のCRMデモカンでもトレンドは「AI」、「チャットボット」、「音声認識」、「FAQ」に関する最新のシステムを各社で紹介されていました

そんな中でちょっと私がこれは!と目を引いたシステムがありましたので紹介したいと思います。「TRAINA VOICEダイジェスト」という野村総合研究所(NRI)のシステムです。

簡単に言うと、オペレーターがお客様と会話している内容を、音声認識+AI技術で自動でテキスト化して、本来「後処理」で履歴入力する作業を自動的にテキスト化=要約してくれるシステムです。後処理時間の短縮に大いに貢献してくれるシステムです。

NRIの人工知能(AI)と自然言語処理技術(NLP)を組み合わせて対話を要約していきます。

要約レベルも事前に設定が可能です。全文テキスト化の100%とか簡易要約20%とか設定できるので、詳細に残したい場合には%を上げて、簡易版の履歴で良ければ%を下げて調整するなどが可能です。

ご興味のある方は下記を参照して下さい!

https://www.traina.ai/solution/voicedigest/

 

過去のブログでもAHTの削減効果のシミュレーションについては説明しましたが、例えば月間:10万件のコールを処理しているコールセンターがあるとすると年間で約120万件のコールを処理する事になります。今年度のAHTの平均が10分30秒の場合、翌年の平均AHTを30秒短縮するだけで約1000万円のコスト削減効果になる計算を説明しました。

これが2分・3分と短縮されていけば、数千万・1億円を超えるコスト効果をもたらしてくれます。

 

ここ数年はどこのコールセンターでも製品・サービスの多機能化、携帯電話なども料金形態の複雑化など、年々AHTは増加傾向ではないでしょうか? 更に、採用の悪化、離職の増加で新人割合が増えれば更にAHTの悪化に拍車をかけてしまいます。(特に今のスマホ世代の若者はキーボード操作に慣れていないので、ベテランに比べて圧倒的に後処理のキーボード入力が苦手です)

このNRIの「TRAINA VOICEダイジェスト」は、まさにそんなAHTの長時間化傾向を解消する上では最適なシステムでは無いでしょうか? 以前から「Voice to Text」というツールで音声を文章化するシステム・ツールなどありましたが、AI技術も取り入れ・自然言語処理技術も向上し、音声認識率も格段に向上してきていますので、これはかなり使えるシステムだと思います。

 

ただし、当然ながらシステムの初期投資や毎年のメンテナンス費用、最適なテキストにしていくためのナレッジの精査など運用面でも結構なコストがかかってきます。

そのため数十席規模のコールセンターには費用対効果としてはどうか?という点はありますが、100席、200席の大規模コールセンターではかなり費用対効果は出るのではないでしょうか。

NRIのこのシステムを実際に導入した某金融A社(300席)はこのシステム導入でAHTの後処理時間を50%短縮した事で、人件費換算で約1.8億円ものコスト削減を実現したそうです。

 

ここ数年の傾向として、現場の運用努力だけでAHTを短縮化しているコールセンターは数少ないと思います。先ほども説明したように製品・サービスの多機能化・高度化、顧客の高齢化、離職の悪化による新人割合の増加などAHTの上昇要因は沢山ありますので、特に大規模コールセンターにおいてはこんなシステムの検討も有効化と思います。

2018年12月07日 10:49

Vol.25 コールセンター白書2018から見るコールセンターの今! <その5>

導入予定のITソリューション

今月11月中旬に池袋のサンシャインシティにて「CRMデモ&カンファレンスin東京」が開催されました。今年も大盛況で、過去最高の来場者数になるのではと言われるぐらい大混雑してました。今年の主要なテーマも昨年に引き続き「CX=カスタマーエクスペリエンスの実践」、「コンタクトセンターのAI」、「最新ITソリューションを活用した業務効率化」の講演・セミナーが花盛りでした。また、各ITベンダーが出店しているブースも昨年に引き続き、キーワードは「AI」、「チャットボット」、「音声認識」に関する最新システム紹介が目立ちました。FAQシステムでも「AI型FAQシステム」とかIVR/スキルルーティングも「AI型ソリューション」として紹介されていて、なんでも「AI」の枕詞がついている感じも否めません。

 

では、冒頭のグラフをご覧下さい。各コンタクトセンターの「今後導入予定のITソリューション」に関して、各社の状況を「コールセンター白書2018」のデータから見てみます。

 

やはり、一番目を引くのは、導入予定としての「チャット対応システム:24.6%」、「チャットボット:25.4%」の高さですね! もう一つ導入意欲の高いシステムは「音声認識システム:25%」になっています。いずれもAI関連ソリューションと位置づけられ、音声認識システムは、認識精度の向上とクラウド化による導入価格の低下が導入意欲を高めている背景があると考えられます。その用途としても、IVRとの組み合わせの音声認識IVR、音声データのテキスト化・要約化、リアルタイムの会話を音声認識し該当するFAQを自動でポップアップするなど、多様な活用方法があります。逆に一時期ブームであった「メール対応専用システム」などはある程度企業内での導入が完了した事もあり、今後の導入予定は低いようです。またWFMシステム(過去・未来のコールトレンド分析から最適人員配置するシステム)は日本では中々根付かないシステムのようです。

 

「コールセンター白書2018」の考察でずっとコメントをしてきた、採用難・離職増加を背景として人手不足が深刻化していますので、将来に向けてコールセンターの生産性向上と有人オペレーターからの脱却というのは、どこの企業でも至上命題とされている事がうかがい知れる結果です。

それに加えて、顧客が利用するコミュニケーション手段も従来の電話・メールだけに留まらず、チャット、LINEが日常のコミュニケーション ツールとして活用されてきており、多様化もどんどん進んでいる事が伺える結果です。

「AI」と「チャット」を組み合わせたようなシステム「チャットボット」は、今最もITベンダーが力を入れて広告・宣伝しており、今年はコールセンター業界において「チャットボット」が一気にブレイクした感じです。

 

昨今は電話で話をしたくない層というのも年々増加しているそうです。

現代人のトレンドはまず、わからない事があれば、インターネットでの検索やその会社のHPのFAQで調べる。それでも分からなければ、急ぎの案件で無ければメールで問い合わせをする。

どうしても、わらかない、急を要する場合に初めて電話という手段を取ると思われます。有人チャットにしてもチャットボットにしても、電話で会話する事無く、コミュニケーションが進行するチャネルは今後の時代のトレンドにもマッチするかもしれません。

 

最後にシステム導入の際に、「AIシステム」を導入したい、「チャットボット」を導入したいと、想いばかり先行しがちですが、最も重要な点は「業務設計力」です。

しっかりと、自社の課題と将来像を見据えて、どのシステムをどのようなタイミングでどう設計していくか、「業務設計力」が問われる事を忘れないでもらいたいです。

 

⇒ コールセンター白書2018の内容に興味がある・購買希望の方は下記を参照して下さい。

ここをクリック

2018年11月29日 14:11

Vol.24 コールセンター白書2018から見るコールセンターの今! <その4>

労働契約法・派遣法改正

前回は、過去10年の時給調査データやエリア別の時給動向について書きましたが、今回はその時給動向にも大きな影響を及ぼしている、「人事における2018年問題」について書いています。

今さら言うまでも無いですが、今年改正された2つの法改正について簡単に概略を書いておきます。

⚫ 改正労働契約法・・・2018年4月から「有期労働契約が5年を超える場合、有期契約労働者による申し出があれば無期契約に転換しなければならない」という内容です。

 

⚫ 改正派遣法・・・2018年9月から「派遣可能期間は原則3年以内」というルールが、従来は派遣法で規定された26業務は対象外とされたが、この改正では全業種に適用される。

派遣期間が3年を超える場合、派遣会社は具体的な雇用安定措置を講じる必要がある。例えば、①:派遣先への直接雇用の依頼や②:派遣元事業主での無期雇用などの措置である

 

冒頭の各社のアンケート結果をご覧下さい。「希望者は全員、無期契約社員にした」が35%と最も多くなっています。当初懸念されていた、「一時的に契約を打ち切り、半年以上経過した後に再契約する」という「法の抜け道」をしたという回答は1社もなかったようです。一方で24%を占めた「その他」は「5年間勤務している該当者がいない」という回答が最も多く、既に対象者が正社員SVに昇格しているか、5年を経たずに全員が離職しているかになるので、コールセンターの高い離職率の現場を象徴するような結果にもなっているようです。

 

改正派遣法については「全て派遣会社に無期雇用してもらう予定」が36%、「希望するスタッフは全て自社の直接雇用する予定」が34%と全体の70%の会社は、改正派遣法に沿った対応を検討・実施しているようです。労働契約法も改正派遣法も政府の方針として「有期労働者を減らし・安定的な雇用を確保する」という名目で実施されましたので、今回の調査結果を見る限りは、多くのコールセンターで適切に対応が実施されている様子がうかがえます。ただし、ちょっと気になるのがいづれの改正に対して、今年になっても20%以上(4社に1社)がその他(対象者がいない・未定・・・)という状況ですので、現場の管理者は何をしているのか?何を思っているのか?も気になります。

 

次の着目点は政府が目指している「同一労働同一賃金」で、無期化されたとは言え正社員待遇では無いスタッフと既存の正社員との賃金格差をどうしていくのか?が注目されています。

数年前からオペレーターやSVの離職対策・地位向上・待遇改善を目的に、有期雇用社員から地域限定正社員化してくる潮流はあったが、今回の労働契約法と派遣法の改正でこの流れがどんどん加速していく事は間違いありません。長らく、コールセンターのオペレーター、SVの待遇が改善されずに離職の温床になっていた部分もあるので、現場で働くコールセンター社員にとっては良い改正であるが、経営サイドとしては賃金の増加や福利厚生費の増加で頭の痛い問題かもしれません。

そういう意味では今後一層コールセンターの位置づけの再認識や活用法、経営の舵取りが重要になってくる時代だと思います。

 

今回の法改正に対する各社の対応状況なども下記の「コールセンター白書2018」で詳しくデータに基づき書かれています。

 

⇒ コールセンター白書2018の内容に興味がある・購買希望の方は下記を参照して下さい。

ここをクリック

2018年11月12日 11:07

Vol.23 コールセンター白書2018から見るコールセンターの今! <その3>

採用時時給2

引き続きリックテレコム社から発刊されている「コールセンター白書2018」からの考察を独自視点も入れてコメントしていきます。

前回まで「採用が厳しいなら・辞めないコールセンターにしよう!」というテーマで書きましたが、今回は、採用難が叫ばれている昨今ですが、「現在のコールセンター採用時の時給相場・状況がどうなっているか!」をコールセンター白書のデータから見ていきます。

 

冒頭のグラフを見て下さい。コールセンタージャパン編集部の独自調査ですが、過去10年を見ても平均時給は4年連続で上昇し、今年は1262円になっています。電話受付の需要はあるけど、「単純労働でキャリアップにつながらない」、「クレーム対応が多くてストレスが多い」と敬遠しがちな状況を背景に、企業側が採用時の時給を引き上げざるを得ない状況が続いています。

エリア別に見ると、特に上昇傾向の強いのは関東エリアと沖縄県。沖縄県は調査以来初めて平均時給が1000円を超え、最低賃金も800円台に突入したようです。

主要なコールセンター集積地で見ると、札幌市と福岡市が平均時給が下がり、仙台市・那覇市は上昇になっています。札幌市と福岡市の平均時給が下がった背景は、昨年まで時給の高い案件の会社で正社員化が進み、比較的安い募集案件での母数平均になった事が背景にあるようです。

今後は仙台市・那覇市を含め、全国でオペレーター・SVの正社員化が進み、同様の傾向が表れると予想されています。

 

今の採用難は、一時的・局地的な現象では無く永続的で全国規模で起きている現象であり、時給を多少上げたところで十分な人材確保ができるエリアはもはや無い状況のようです。

一部のテレマーケティング・アウトソーサーでは地方での時給高騰もあり、人件費がそれほど変らないのであれば、地方で苦労して人集めするよりも首都圏で豊富で優秀な人材を採用した方が良いと首都圏回帰現象があるようです。実際に、知り合いの会社も地方拠点の拡大路線を止め、最低限の一定数の規模に留めて、今後の拡大は首都圏で行う方針に転換したそうです。

コールセンターの性質として、受付拠点のBCP対応の観点もありますので、地方拠点を締めて、首都圏のみに一極集中するとなるとそれはそれで問題だと思います。

 

2000年代初め頃から地方進出が相次ぎましたが、当時の目的は「人件費の削減」が第一だったと思います。しかし、今の状況下では、単純に人件費の削減を目的に地方拠点をどんどん拡大していくには厳しい状況です。

更に、今年は「改正労働契約法」と「改正労働者派遣法」が実施され、コールセンターにおいても今後は有期雇用から正社員化の流れが加速しますので、企業もコールセンターを「人件費の削減目的に地方拠点を構築する」事から、戦略の見直しが迫られてくると思います。

 

今回の考察コメントは「コールセンター白書2018」から多くの引用をしていますが、「コールセンター白書2018」には冒頭のデータ以外にもエリア毎、業種毎の豊富な調査データがありますので、今後の採用戦略・拠点戦略を見直す意味でも大変参考になります。

 

⇒ コールセンター白書2018の内容に興味がある・購買希望の方は下記を参照して下さい。

ここをクリック

2018年11月01日 18:24

Vol.22 コールセンター白書2018から見るコールセンターの今! <その2>

辞めさせない施策一覧

前回に続きリックテレコム社から発刊されている「コールセンター白書2018」からの考察を独自視点も入れてコメントしていきます。

前回は5年前の2013年と今年2018年の「コールセンター運営上の課題は何か!」というデータを比較し、「品質向上」から今のコールセンター管理者の課題が「採用難」、「離職悪化」に推移している状況を説明しました。

今回は、今後改善の目途が立たない「採用難」について、「採用が厳しいなら・辞めないコールセンターにしよう!」ということについて、各社はどんな離職防止施策をしているのかを取り上げたいと思います。

 

冒頭のグラフをご覧下さい。離職予防施策として「実施した」の最も多いのが「表彰制度」で44%を占めてます。大手金融機関ではグループ全体でオペレーターの応対コンテストを実施している事例も多くありますが、モチベーションアップ施策としては最も実施しやすい施策と捉えているようです。応対品質以外でも、皆勤賞・模範となる処理効率精度・効果的な改善施策提案などを表彰するコールセンターも多いと思いますので、「表彰制度」は手軽に実施でき、かつ効果が見込める施策と思います。ただ気をつけたいのは「表彰制度のマンネリ化」です。何年も同じ概要で実施を続けていると、受賞者はいつも同じ社員だったり・目新しさが無くなり現場でのマンネリ化を招く恐れもありますので、定期的なブラッシュアップは必要と思います。

 

次に多いのが「研修など人材教育プログラムを充実させた」が35.3%、「業務に対する評価とフィードバックを強化した」が31%と人材教育を離職予防としている傾向は強いようです。

これも、コールセンターのオペレーターではキャリア形成にならない、やっつけ仕事のように思われているので、研修・人材教育は重要なキーワードだと思います。ある調査機関の結果ですが、その会社で仕事を続けるモチベーションとして、当然「給与水準」というのは大きな要素ですが、結構高い割合だったのが「その職場が学べる環境にあるかどうか」という結果もあるようです。

しっかりと学べる環境を整えるのも、今後のコールセンター運営の勘所だと思います。

 

しかしながら、何から手を付けていいかわからないセンターや、今回の離職予防施策のほとんどをやっているが、あまり効果が上がらないと悩んでいるセンターも少なくないと思います。

コールセンターは肉体的負荷よりも、精神的負荷の高い仕事です。もしかすると目に見える施策そのものよりも、目に見えないけどメンタルケアに向けた「面談・フィードバック・コミュニティ作り・癒やしの空間」などが離職予防の特効薬になる場合もあります。何がそのセンターにとって一番有効な離職対策なのかは、置かれている環境や状況によって違います。

 

まずは、社員の声を聞くという意味では「従業員満足度調査:ES調査」が一番の近道だと思います。不満ばかりしか声が上がらないと思われがちですが、やはりそこは「社員の生の声」ですので、この声に真摯に向き合う姿勢から始めるのが王道と思います。

 

⇒ コールセンター白書2018の内容に興味がある・購買希望の方は下記を参照して下さい。

ここをクリック

2018年10月23日 10:30

Vol.21 コールセンター白書2018から見るコールセンターの今! <その1>

スライド1

この10月にリックテレコム社から、「コールセンター白書2018」が発売されました。昨年もこの白書データの私なりの考察を「さつき先生ブログ」の中でシリーズでお伝えしました。

https://jbmhrd.co.jp/blog/archive/ac_satuki  (Vol.31~Vol.36)

今年も様々なデータから見えるコールセンターの今!や色々な課題に悩んでいるセンター管理者にとっての有益な情報を、シリーズで独自考察も交えてお伝えしていきます。

 

初回の今回は非常に興味深いデータを紹介します。冒頭のグラフをご覧ください。

これは5年前の2013年と今年2018年の「コールセンター運営上の課題は何か!」というデータを比べてみたものです。そして、この5年間で特に大きな変化を占めている3つの項目に着目して紹介します。

まず、「オペレーターの採用・育成」に対する課題認識は、5年前の23.6%から今年は57.3%と実に2倍以上になってます同じように、「スーパーバイザーの採用・育成」についても、5年前の32%から、今年は55.2%と、やはり課題認識が2倍近くになっています

また、「オペレーターの定着率向上」についても、5年前の17.8%から、今年は37.1%と、やはり2倍以上の課題認識になっています。

いづれも、昨今の多くのコールセンター管理者の悩みの種になっている「採用難」・「離職の悪化」を反映している結果だと思います。

長年に渡り、トップに君臨していた「品目向上」を追いやり、「オペレーター・SV」の採用難・育成難がワン・ツー状態になっています。

 

そして、今課題認識を持っている採用難・離職悪化のトレンドについては、一時期の問題では無く、今後も改善の目途が立たない根深い問題だということです。(別の機会にCCを取り巻く環境変化について紹介しますが、少子高齢化による労働人口減少・コールセンターの不人気職種が定着・AIに代表される自動化との共存・業務内容の高度化などCCを取り巻く環境は激変してます)

 

私も5年前までインハウス・コールセンターの統轄マネジメントをしていましたが、大阪と札幌での採用には苦戦しながらも、必要とする人員はなんとか確保する事はできていました。

しかし、この5年の間に日本全国のコールセンターを数々訪問してきましたが、東京都心以外の、札幌も福岡も沖縄も四国も山陰にあるコールセンター・ほぼ全てが採用難・離職悪化に苦しんでいる光景を見ています。中には、地方センターではもう集客できないと縮小・更に撤退・首都圏回帰をしている事例も増えてきています。

コールセンター白書を発刊している、リックテレコム社の方にも、色々な方から、「採用難に苦しまない場所はどこでしょうか?」という質問が来るそうですが、答えは「日本にそんな場所はどこにもありません!」という返答をしているそうです。

そうなると、今後改善の目途が立たない「採用難」について、コールセンター管理者が真剣に考えなくてはいけないのは、「採用が厳しいなら・辞めないコールセンターにしよう!」ということだとおもいます。

 

次回は、この“辞めないコールセンター”にするために、各社はどんな取り組みをしているのかをコールセンター白書2018のデータから考察したいと思います。

 

⇒ 「コールセンター白書2018」の内容に興味がある・購買希望の方は下記を参照して下さい。

ここをクリック

2018年10月19日 10:24

Vol.20 CRMデモ&カンin東京 <コンタクトセンター実践講座の紹介>

研修風景

こんにちは!「さつき先生」です。

来月11月は15日と16日にコールセンター業界の最大イベントである「コールセンターCRMデモ&カンファレンス」が東京の池袋サンシャインシティで開催されます。

詳細はここをクリック!

さつき先生も、11月14日(水)と15日(木)の2日間は実践講座の講師として登壇します。この実践講座は開始から15年近く経ちますが、初回から15年間連続して登壇しつづけています。

・11月14日(水)・・コンタクトセンターマネジメント講座・実践編

詳細はここをクリック!

・11月15日(木)・・実践! KPIマネジメント課題解決研修

詳細はここをクリック!

 

昨年まで「コールセンター運営の基本知識とマネジメント入門講座」のネーミングで実施していた研修のリニュアル版です。今回からの新しい取組として、前日11月13日には「コンタクトセンターマネジメント講座・入門編」をカルディアクロスの和泉さんが実施します。

詳細はここ!

和泉さんの「入門編」と私の「実践編」との間で研修カリキュラム内容の摺り合わせを行っており、「入門編」と「実践編」を連続受講頂くと、より理解が深まる設計・内容にしています。

1年以内にコールセンター管理者を始めた新任SVからマネジャーやセンター長、また、長年センター管理をしているがもう一度基礎からコールセンター運営全体を学びたいとい管理者の方にお勧めです。基礎的な内容から実践的な演習まで幅広く学べる研修になっています。

 

私の講座はとにかく実践的な内容を豊富に盛り込んでいます。「コンタクトセンターマネジメント講座・実践編」ではCPCの計算問題あり、応答率・稼働率の考察でのグループディスカッションあり、離職対策でどうやって離職防止をしていくのかの深掘り議論もあり、まさに明日から現場実践に活用できるものばかりです。

また、「実践!KPIマネジメント課題解決研修」では、シフト作成の最適化演習や、シックスシグマ手法を使ったAHTの削減プロセスのレクチャー、具体的なKPIデータ数値を読み解きながらの「読み解き⇒分析⇒課題想定⇒課題解決」までのプロセスをグループディスカッションを通じて体感してもらいます。いづれの研修も最後には総合理解度テストを実施し当日の研修の習熟度を測ります。(点数は自分限りの非公表で、公開も共有もしませんのでご安心下さい。)

 

また、どちらの講座も特典として、「アーランB式・C式の簡易マクロ計算シート」と「研修で使用する実践的なレポートテンプレート」を差し上げます。

 

お陰様で毎回の受講者の方の満足度もほぼ100%で、「社内では得られない特別な知識・スキルとして」他人推奨度(NPS)も高評価を頂いておりますので、同僚の方や部下の方にご推奨いただけるのであればお願いします。

2018年10月06日 19:54

Vol.19 「1Dayアセスメント」具体的事例の共有 <その4>

離職率データ

数社限定で“無料の2時間の簡易的なコールセンターアセスメント”に伺いますと書きましたが、まだご応募・ご相談受付けていますので、宜しくお願いします。

前回に引き続き、今回も過去に「1Dayアセスメント」による調査を受けた企業様の実例紹介をします。今回は、中堅テレマーケティング・アウトソーサーの事例です。

東京をヘッドクォーターの拠点として、地方複数拠点でアウトソーサー事業を展開している会社です。多種多様なインバウンド、アウトバウンド業務をしていますが、今回はその中でも、携帯端末のテクニカルサポート業務の「アセスメント調査」を依頼されました。

今回も、1.5日をかけて、SV、マネジャー、センター長、経営層の方8名の方からヒアリングを行い、現状の最も大きな課題3つのピックアップしてもらいました。

 

まず、全員の共通課題として挙げられたのが、「離職率が高い」、「特に新人が早期に辞めてしまう」という点でした。ただし、採用数の推移・離職者数の推移、離職率などのKPIデータをきちんと取っていなかったため、まずは、「離職率の定義」と、「離職率を見える化」する事を提言しました。離職率の見える化については冒頭のグラフの使用をアドバイスし、毎月入社する新人層がどの時点で早期離脱していくのか、全体傾向の把握にまずは着手。

このグラフは実際の数値では無く、サンプルのグラフですが、例えば、1月採用:10人、2月採用:20人、3月採用:10人の新人がその後、どのタイミングで離職していくかが見える化できます。

このグラフを見ると、3ヶ月目に大きく落ち込む傾向がわかるので、その背景には何があるのか? なぜ2ヶ月~3ヶ月目で大きく離職が発生するのか?が検証すべきポイントとわかります。理由には様々な要因が複雑に関係してきますが、「1Dayアセスメント」から次の改善フェーズに移行してくると、ここの課題・解決手段が見えてきます。

「1Dayアセスメント」だけで問題点を把握して、その後自社で改善活動を行うのでも結構ですし、その後、課題解決として、コンサルティング型フェーズに移行する場合もあります。

 

もう一つ、今回の携帯端末のジョブの特徴として、処理時間の長時間化の問題がありました。世の中の傾向として、どんどんガラケーからスマートフォーンへの乗り換え、高齢者の保有率も高まり、初心者ユーザーの急増、高齢者対応に加え、広範囲なサポート範囲の問題がありました。1Dayアセスメント当時の平均処理時間(会話+後処理時間)は25分を超えていました。

【長時間傾向の背景】

①     :離職の悪化⇒新人層の割合が常に高い⇒相対的に平均処理時間が長くなる。

②     :初心者ユーザーの急増、特に高齢者層に対しては長時間化傾向になる

③     :携帯端末以外に、PCサポート、ビジネスソフトサポート(エクセル・ワードなど)、家電製品など身の回りにある周辺機器のサポートも対象範囲である(難易度が高い)

規約上の問題もありますので、上記の③の調整は難しい。①は前述の離職対策による効果によって短縮化が可能、②については、対応手法やアプローチを変えるだけでも効果があるという点を1Dayアセスメント上で提言をしました。

1例を挙げると、問い合わせの中でのLINE関連の割合が高いにも関わらず、新人初期研修の中であまり触れられていないという事が判明。新人研修カリキュラムを再構築して対応する事で、LINE関連の処理時間を削減するというのも今回のアセスメント調査の発見の一つでした。その他、効果的なFAQの使い方の提言も行いました。

「1Dayアセスメント」は、まずは自社のコールセンターの状況を知りたい、課題は沢山あるが優先順位がわからない、そもそも解決手法がわからないというセンターにお勧めです。ブログの中で全てを表現するには限界がありますので、是非、今回のブログを読んで興味をお持ちの方は、無料の「1Dayアセスメント」にお申し込み下さい。

2018年10月03日 11:17
さつき先生の今
日から役立つコールセンターのちょっといい話

コールセンターの課題解決の相談は
さつきソリューション

Tel:090-7557-8646

【事業所本部】
〒570-0023
大阪府守口市日向町2-2

【東京オフィス】
〒107-0062
東京都港区南青山4-17-33
グランカーサ南青 山 2階C10

事務所概要はこちら

サイドメニュー

モバイルサイト

さつきソリューションスマホサイトQRコード

スマートフォンからのアクセスはこちら