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コールセンターのちょっといい話

Vol.45 実践講座(大阪)の振り返り 最終回 ~離職率改善の考察について~

辞めさせない施策一覧
大阪で実施されたコールセンターデモ&カンファレンスの実践講座の振り返り講座の最終回です。最終回のテーマは「コールセンターの離職率改善の考察」です。
 
一昔前までは年間離職率目標:20%以内が標準目標と言われていましたが、現在では年間離職率:20%以下なら優秀なコールセンターと言われるようになってきました。オペレーターの年間離職率が50%を超えているセンターも当たり前の状況です。今後の日本の少子高齢化やコールセンター業務が不人気職種として取りざたされ採用にも苦戦している昨今ですので、一層離職防止には経営層・管理職層一丸となって取り組むべき必要があります。
 
冒頭のグラフをご覧下さい。リックテレコム社から発刊されている「コールセンター白書2018」からの引用ですが、離職予防施策とし「実施した」の最も多いのが「表彰制度」で44%を占めてます。大手金融機関ではグループ全体でオペレーターの応対コンテストを実施している事例も多くありますが、モチベーションアップ施策としては最も実施しやすい施策と捉えているようです。応対品質以外でも、皆勤賞・模範となる処理効率精度・効果的な改善施策提案などを表彰するコールセンターも多いと思いますので、「表彰制度」は手軽に実施でき、かつ効果が見込める施策と思います。
 次に多いのが「研修など人材教育プログラムを充実させた」が35.3%、「業務に対する評価とフィードバックを強化した」が31%と人材教育を離職予防としている傾向は強いようです。これも、コールセンターのオペレーターではキャリア形成にならない、やっつけ仕事のように思われているので、研修・人材教育は重要なキーワードだと思います。ある調査機関の結果ですが、その会社で仕事を続けるモチベーションとして、当然「給与水準」というのは大きな要素ですが、結構高い割合だったのが「その職場が学べる環境にあるかどうか」という結果もあるようです。しっかりと学べる環境を整えるのも、今後のコールセンター運営の勘所だと思います。
 

離職率の低減・モチベーション向上施策について

下記の資料は私の実践講座で説明している「離職率対策の考察」の資料です。
離職対策 階層

離職対策施策
この資料のポイントは、離職の対策の階層を全体では無く、①:「採用時・新人期間」、②:1年経過した社員、③:2年以降の中堅社員、④:3年以上のSV含めたベテラン社員の4階層に分けて整理している点です。もちろん圧倒的に離職率が悪いのが入社後3ヶ月以内の新人ですが、中堅でもベテランでも一定数は離職していきます。離職のダメージも新人よりも、2年、3年と仕事も覚えて、処理効率の高い中堅・ベテランさんが辞めていく方が現場としては深刻です。
 
離職改善の対策として上記のような「表彰制度」や「研修制度の充実」は重要ですが、全ての階層にヒットするかというと難しい場合があります。
そういう意味では、特に入社後90日間においては「心のケア」に重点を置いた施策、ある程度1年経過した社員には「研修制度・更なる専門知識を習得できる環境作り」、2年間継続して頑張ってきた社員には「評価制度・昇格制度・インセンティブ制度」など目に見えて自分の頑張り度合いを実感できる制度の運用強化、SVやベテラン社員に対しては「キャリアパスの充実・正社員への登用ステップ」などこの先の見通しを示してあげる必要があります。私の経験ではある程度中堅・ベテラン社員を社外の研修プログラムに参加させてあげて社外交流の機会を与えてあげると、再度モチベーション向上してやる気になる傾向があります。一律の運用では無く、階層毎の状況に応じた対応というのがキー-ワードと思います。
 
最後に、何から手を付けていいかわからないセンターや、今回の離職予防施策のほとんどをやっているが、あまり効果が上がらないと悩んでいるセンターも少なくないと思います。コールセンターは肉体的負荷よりも、精神的負荷の高い仕事です。もしかすると目に見える施策そのものよりも、目に見えないメンタルケアに向けた「面談・フィードバック・コミュニティ作り・癒やしの空間」などが離職予防の特効薬になる場合もあります。何がそのセンターにとって一番有効な離職対策なのかは、置かれている環境や状況によって違います。
 
まずは、社員の声を聞くという意味では「従業員満足度調査:ES調査」が一番の近道だと思います。不満ばかりしか声が上がらないと思われがちですが、やはりそこは「社員の生の声」ですので、この声に真摯に向き合う姿勢から始めるのが王道と思います。
 
2019年08月19日 12:43

Vol.44 実践講座(大阪)の振り返り その4 ~稼働率の管理について~

稼働率の数値
前回に引き続き、5月に大阪で実施されたコールセンターデモ&カンファレンスの実践講座の振り返り講座を再開します。今回のテーマは「コールセンターの稼働率」です。
 
毎年、公開研修で100人を超える受講生を対象にコールセンター研修をしていますが、受講生に聞いてみると稼働率のKPIをきちんとデータとして分析・管理しているコールセンターは約20%という印象です。現場オペレーターの生産性・疲弊度を計る「稼働率」に関してはあまり重要視されていない気がします。
 
コールセンターの総経費で人件費は70%~80%を占めると言われていますので、本来はもっと現場の稼働率にも目を向ける必要があると思います。
ただし、重要なポイントですが稼働率を管理指標とする場合は、オペレーター席数が少なくとも30席以上、できれば50席以上の場合にお勧めします
20席以下など少ない席数のセンターでは、稼働率を安定させるのが難しいため、時間単位のバラツキが大きく安定的に管理するのは困難だからです。
一般的には稼働率の目標数値を80%~85%に置くのが最適値だと言われています。恒常的に85%を超えてくると注意が必要なイエローライン、常に90%を超えているようであればレッドライン:危険信号になっていると言われています。常に90%を超える稼働率状態であれば、現場のオペレーターは精神的にも肉体的にも疲弊しており、バーンアウト現象(燃え尽き症候群)を引き起こし離職に繋がると言われます。


コールセンターのオペレーターは、朝出勤してシステムにログインしてから、業務終了のログアウトするまで、全ての時間がガラス張りで管理されるようにストレスの高い労働環境です。適度に休憩時間でリフレッシュするとか、モニタリングのフィードバックや勉強会などで離席しての品質向上のための時間も必要です。
毎日100%近い稼働率で(電話+後処理時間+その他ワーク)を消費されているとすると、2か月目には燃え尽き症候群で多分そのセンターのかなりの割合のオペレーターは退職しているか、病欠が頻繁に発生して現場が安定しないでしょう。
 
一方で稼働率の計算式の理解も意外に知られていませんので、ここで整理しておきます。
稼働率には実は2種類の計算式で示されることを知っているでしょうか?
 
稼働率①センター全体のログイン時間から離席時間を差し引いた時間の中で電話業務に従事していた時間の割合。
稼働率②:分母をセンター全体の総ログイン時間とし離席時間を差し引かないケース。
2つの稼働率計算式
 稼働率①と②の活用法には違いがあります。稼働率①は主にオペレーターの疲弊度とサービスレベルを計る上で使用される事が多いですが、稼働率②は離席時間も含め総労働時間に占める稼働割合に焦点を置いて、経営指標としてセンター全体の効率性に着目して使用されます。一般的には稼働率①の数値をもって現場の疲弊度・繁忙度の指標にしている場合がほとんどです。しかし、経営視点で見た場合、人件費として経費がかかっているのは、電話中も離席時間も同じと考えれば稼働率②を持ってセンター全体の生産性指標とする場合もあります。
 
また、コールセンターでは朝出勤してきてシステムにログインし、業務終了する時にログアウトをすると思いますが、皆さんのセンターでは、お昼時間はどうしているでしょうか?
お昼休憩として離席状態にしているセンターもあれば、ログアウトしているセンターもあると思います。どちらも運用上統一されていれば問題無いと思いますが、オペレーターが有期雇用社員で構成されていれば「お昼休憩=ログアウトすべき!」というのが私の考えです。なぜならば、コールセンターのオペレーターは有期雇用の派遣・契約社員で構成されている場合が多く、契約上「お昼休憩=無休扱い」としている場合が多いからです。
要するに、お昼休憩は経費が発生していない(極端に言うとセンター稼働のために存在していない時間)ため稼働率の計算式に含めるのは好ましくないと考えています。
「お昼時間=離席扱い」している場合は、ログイン時間の管理をもう一度見直してみるのも良いと思います。
 
2019年07月24日 04:04

Vol.43 実践講座(大阪)の振り返り その3 ~アーラン式の基礎知識~

アーランの基礎
最近、全国各地への出張が続き、またとある作業に追われなかなか時間が取れずに約1ヶ月ブログ更新が空いてしまいました。今週から前回に引き続き、5月に実施されたコールセンターデモ&カンファレンスの実践講座の振り返り講座を再開します。
 
今回は「アーラン式について」です。ヤフー、Googleで「コールセンター アーラン式」と検索すると、名だたるコールセンターのコンサルティング会社の用語集や、大手テレマーケティング アウトソーサーの用語集を押さえて、最上位の検索順位に出てくるのが、「アーランという言葉はよく目にするが、正直意味がわからない?という方必見という私のブログ記事です。業界関係者の皆さん含め多くの方が頻繁にアクセスしている結果だと思います。
 
今回のテーマ、「アーラン式」ですが。コールセンターで2~3年管理業務をしていると、なんか聞いたことがある・目にした事があるという方は沢山いると思いますが、その意味を正しく説明できる方がいないというのが現状です。
 
アーラン式はコールセンターでコール予測から要員配置計算を行う際に必要な計算式であります。WFM(ワークフォースマネージメント システム)のロジック計算式もアーラン式を基礎としています。ウィキペディアで「アーランCとは?」と検索すると出てくる説明は今回抜粋しますが、実に難解な説明です。これは皆さん!読まなくて結構です。大学の数学科を卒業した私でもこのΣ計算式(下記の計算式)が何を意味しているかわかりません。こういう拝領を欠いた説明が、皆さんの理解を遠ざけていると思います
アーランシグマ式
 
皆さんのコールセンターでもエクセルの達人が関数を駆使して過去のトレンド分析に基づき算出しているセンター、WFMを導入しているセンター、フリーサイトの「アーランC計算式サイト」を用いて独自の計算ロジックを組み立てているセンターなど様々だと思います。
 
一般的にコールセンター経費の80%近くは人件費と言われるように、サービスレベル目標を達成しつつ、人件費を効率的に圧縮する事がセンター運営の重要な柱になります。
無駄な要員は配置したく無いが、過度に少ない要員配置だと現場とお客様に迷惑がかかります。そのバランスの良い運営こそが、コールセンター運営の醍醐味だと言えます。
 
冒頭の図に書かれているサンプルデータで要員配置計算を振り返ってみましょう。
①     :AHT 360秒
②     :1時間のコール数 200コール
③     :サービスレベル(平均着信時間) 20秒
アーランC計算サイトに入力してみましょう。(左記のサイトをクリックすると業界関係者が使っているアーラン式サイトにアクセスできます)
 
すると、下記のシミュレーション結果がでてくるはずです。
アーラン式の結果
この瞬間の最適人数は25人と計算されますが、仮に2人多い27人を配置してしまったら、サービスレベルが93%、稼働率が73%になりますので、少し目標よりもサービスレベルが高くなりすぎますね。受注センターなど、1本の電話が即売上に直結するセンターであれば、これくらい高く設定する場合もあると思いますが、一般的には少し高いサービスレベルになります。一方で仮に2人少ない23人を配置してしまったら、サービスレベルも65%まで落ち込み、稼働率も87%まで上昇するので、お客様対応としては、問題の残る状況と言えます。
 
ただし最後に重要な点を述べます。アーラン式の計算はあくまでも机上の上での計算結果ですので、実際の現場では毎日想定外に発生する欠勤の時間や、日中の離席時間も発生しますので、専門的に要員計算のプロセスを回すにはこれらの時間も加味して要員計算する必要がありますので相当の経験とロジックが必要になります。このスキルの習得には数日・数週間では難しく、専門的な知識を持った有識者からのレクチャーもしくは、過去の長い経験値を必要とします。
過去のトレンド分析に基づく関数式・統計分析や、勘ピューターの世界の微調整管理など、まさに、「コールセンターは科学!そしてアート」と思わせる代表的な世界です。
 
2019年07月16日 11:46

Vol.42 実践講座(大阪)の振り返り その2 ~悪魔のKPIと言われるKPIは?~

CPC

コールセンターのKPIとは最適な管理・運用する上で重要な指標です。その中でも非常に重要なKPIなのですが、(私が勝手にネーミングしているだけですが)「悪魔のKPI」と呼ぶKPIがあるのをご存じでしょうか?

それは、CPC(コスト・パー・コール)のKPI指標になります。

 

CPCは電話1本あたりの単価を示すKPIですので、本来は経営指標として最も重要視されるKPIですが、実際には現場でCPCを計算しているコールセンターは少ないのが実態です。毎年100人以上に対してコールセンターの公開講座を担当していますが、受講者にヒアリングすると、実際にCPCを計算しているセンターは10%~20%というのが実態です。では、「なぜCPCを計算しないのですか?」と聞くと、答えとして多いのが「そもそもCPCの存在を知らない」、「なんとなく知っているが、計算方法がわからない?」という方がほとんどです。

 

本来、コールセンターを所管している経営層の方であれば、「うちのコールセンターの電話1本あたりの単価はどうなのか?」、「トレンドは上昇傾向なのか?下降傾向なのか?」、「上昇傾向であれば何が起因しているのか?」本来であれば、一番気になるポイントと思います。

ただ単に、コールセンター=コストセンターと揶揄して、人件費を下げろ!と号令をかけるばかりの経営層が多い昨今ですが、本来はコールセンターの実態についてKPIを通してきちんと把握し、打ち手を講じる事を指示するのが仕事です。

 

ここまではCPCの一般的に事について書いてきましたが、冒頭で書きました、「悪魔のKPIとは?」とはいったいどんな意味を持っているのでしょうか?ここからその意味について説明します。
 

CPCの数値(単位:円)は非常にわかりやすいです。初めに仮に「1本単価:1000円」という現状をコールセンター運営を熟知していない本部長や担当役員に見せると、1本単価:1000円という数字が頭に刷り込まれます。応答率、サービスレベルや稼働率などある程度KPIの意義を理解しないと現状がわからないKPIと違って、一目で高い・安いが判断できますので、上層部にとっては複雑なコールセンターKPIの中でもわかりやすいので飛びつかれる傾向があります。

そこで、あまり理解の無い上司・役員に一度CPCを見せてしまうと、毎月のように「CPCはどうなっている?」、「(50円でも上がった場合は)、どうして上昇したの?理由を報告しなさい!」と結構面倒な事になります。

例えば、繁忙期前に新人採用した場合は、人件費コストだけかかって電話の処理件数には貢献しませんので、大きくCPCが跳ね上がりますし、逆に繁忙期のピーク月などはキャパ以上のコールを処理する事になるので、CPCが大きく下降する事になります。

このように、CPCは月単位での推移を細かくチェックするというよりも、冒頭のグラフにあるように、年度単位のトレンド推移を追っていく指標です。

1ヶ月単位での上下動に一喜一憂してしまうと、段々上層部も新人採用したらCPCが上がる。では、新人の採用を抑制すればCPCは下がると思って、必要な採用申請すら却下しかねない事態になるリスクがあります。また、一度経営陣に報告すると、「他のKPIはいらないから毎月CPCだけ報告しなさい!」という事態も起こります。

 

上記の理由から、私はCPCKPI指標を「悪魔のKPI」と名付けています。

上手にCPCの上昇要因(処理時間の上昇・稼働率の低下・人件費増など)・下降要因(処理時間の減少・稼働率の上昇・本社配布経費の減少など)を分析して、実施した運営施策の効果検証や運営の舵取りに使用してもらえば良いのですが、毎月の10円上がった・下がったの推移だけにとらわれると本末転倒になってしまいます。(CPCは運営施策・経営状況を映し出す鏡である!)

 

非常に重要なKPI指標ではありますが、上層部の報告の仕方・啓蒙の仕方次第では「悪魔のKPI」になってしまうリスクがありますので、慎重に運用を考えてもらいたいKPIの一つです。

2019年06月19日 10:10

Vol.41 CRMデモカン(大阪)実践講座の振り返り その1 ~離職率の計算式の考察~

離職率の計算式
5月29日と30日の両日で開催されました、CRMデモ&カンファレンス(inマイドーム大阪)は大盛況の中で終了しました。私の実践講座にも28日の「コールセンター運営の基本知識&マネジメント入門講座」、29日の「経営貢献を可視化する!課題解決のためのKPIマネジメント」の2つの講座に30名を超える受講者の方が集まり、皆さん悪戦苦闘しながらも必死に課題に取り組んでくれました。そこで、今回から数回にわたり実践講座で特に皆さんが悪戦苦闘していたり、理解度が今ひとつでフォロアップが必要と感じたテーマを取り上げて振り返りをしたいと思います。今回受講していなかった方も過去の受講者も同様に、ひっかかる可能性があると思いますので、復習の意味でご参照下さい。
 
まず、上記の1月~6月末までの6ヶ月間経過した時点のコールセンターの離職率は何%だと思いますか? ちょっと電卓で計算してみて下さい。
 
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ただ、離職率の計算方法というのも、絶対的な公式が存在しなく、会社によって多種多様な方法を取られているようです。(ネットで離職率の計算式について調べてみた結果です)

●ケースA

「起算日(年度初め)から1年間の離職者数÷起算日における在籍者数×100」
・100名の企業で、起算日までに年間10名が退職。在籍者数が90名となった場合(その間に新たに採用した人数は除く)
10÷90×100=離職率約11
 

●ケースB

「起算日(年度初め)から1年間の離職者数÷起算日から積算された在籍者数×100」
・100名の企業で、起算日までに年間10名が退職。在籍者数が90名となった場合(その間に新たに採用した人数10名を含む場合)
10÷100名+10名)×100=離職率約9
 

●ケースC

「新卒社員が3年以内に離職した割合」
・100名の企業で、10名の新卒社員を採用。3年以内に5名が退職した場合
5÷10×100=離職率50 (新卒の3年以内離職率)
 
私の経験上はケースBで計算する事が多かったです。分母の人数は起算日(年度初め)に期間内に採用した人数、分子は期間内に退職した人数(会社都合+自己都合)
 
そのため上記のコールセンターの年度初めの1月の期初の在籍人数が100人だとすると、1月は入社:10人、退社:5人なので、2月の月初在籍数は105人になります。同じように入社人数を足して、退社人数を差し引くと、順次マトリクスの数字になります。
このコールセンターの1月を起算日として6月までの人数が100人+30人(入社数)=130人。また、退社(離職数)の人数は1月~6月まで合計で25人になります。
よって、このコールセンターの6ヶ月間の離職率は、25/130×100%=19.23%となると思います。
 
更に細かく、例えば業務を委託している先(アウトソース)の離職率を深掘るのであれば、もう少し細かく数字を取っても良いかもしれません。
①     募集人数→② 合格数→③ 入社(着任)数→④デビュー数→⑤戦力化数
※デビュー直後に離職し、本来、ほしい時期に頭数がそろっていない・・ということが課題になりますので、例えば戦力化数=3ヶ月目と設定し、着任から3ヶ月のどこの期間で離職が多いかなどの推移を見るのも方法の一つです。
 
なお、6ヶ月目以降になってくると本人の問題だけでなく、家庭事情(介護問題・健康問題など)によるいたしかたない離職や期間限定による契約満了での離職などがまじってきますので、現時点では特に入社から4~5ヶ月目までをWATCHすると良いと思います。 
 
前半にも述べましたように、離職率の計算方法は様々であり、各社での計算式も異なるというのが実態のようですが、重要な点は毎月・毎月きちんと統計結果を取って、「離職の見える化」を行っていく事だと思います。直近6ヶ月の傾向は? 1年の傾向は? 前年同時期と比較してどうなのか? など、まずは現状把握を行なわないと、対策を行う事も難しくなります。
 
コールセンターにおける離職問題が社会問題化している昨今ですが、まずは、自社のコールセンターの離職率・傾向値をしっかり把握する事から始める事をお勧めします。
 
2019年06月03日 09:00

Vol.40 実践研修「経営貢献を可視化する!課題解決のためのKPIマネジメント」

CCブログ
先週のブログで今月:5月28(火)と29日(水)の2日間にCRMデモ&カンファレンス(大阪)で登壇する実践講座の紹介をしました。
その後の問い合わせで詳しくはどうような内容ですか? 過去の研修と同じですか?という質問がありましたので、少し詳しく紹介します。
特に今回特にお勧めしたのは、「経営貢献を可視化する!課題解決のためのKPIマネジメント研修」になります。
この研修は15年前には「実践!KPIマネジメント100本ノック研修」の名前で研修を開始、その後5年ほど前からKPIを活用した課題解決に焦点を置いた「KPIマネジメント課題解決研修」とリニュアルをしてきました。そして、今回は更に、最新のコンテンツを加え「経営貢献を可視化する!課題解決のためのKPIマネジメント研修」という名前で、大幅にリニュアルをしています。研修項目は冒頭の図にて添付していますので、そちらをご参照下さい。

私のブログでも特にアクセス率の高い「アーランという言葉を見る事はあるが、正直説明ができない?」という方には、この研修受講で明日から、「アーラン式とコール予測ロジック」を他者に説明できるようになります。また、「一体自分のコールセンターで受けているコールの1本あたりの単価はいくら?」と疑問に思う方にはCPC(Cost Per Call)の計算手法で自社の1本あたりの単価のロジックも学べます。
更には、「1本あたりの処理時間(AHT)を削減」する上で、効果的な検証ロジックの講義や、昨今、離職率の悪化で苦悩しているコールセンターが沢山ありますが、経営層に窮状を訴える際に、「離職ロスコストの算出方法」を学ぶことで、効果的な訴求・稟議を出す事が可能です。(冒頭の添付資料)
 
特に、処理時間の削減手法については、以前のブログでも書きましたが、ある程度の規模のコールセンターでは年間平均1分の処理時間の短縮で数千万のコスト削減効果がでてきます。また、離職ロスコストについても一人当たりの離職ロスコストは職制や研修期間・独り立ち期間によって変わりますが、一人あたりのコスト50万は最低でもかかります。
上長や経営層に、離職率改善のための追加投資を稟議する際に、この離職ロスコストの算出計算式はかなり有効です!
 
今回のような実践的な研修からの学びで、処理時間を1分短縮、離職者を一人でも防止できれば、費用対効果も十分高い研修です。
是非、下記の実践型のKPIマネジメント研修については、同僚の方や部下の方に推奨頂ければ幸いです。(ほとんどのSV層、マネジャー層に有効です)
5月29日(水)経営貢献を可視化する!課題解決のためのKPIマネジメント」を実施します。
詳細はここを参照
 
【こんな方にお勧め】
・KPIは重要だと思っているが、専門的な事を学ばずに現在に至ってしまった
・日々の運営課題に頭を悩ませているが、解決の糸口が見えない
・KPIを活用して「離職率の改善」や「処理時間の削減」の取り組み事例などを学びたい
 
【受講特典】下記のエクセルマクロシート、レポートテンプレートをファイル形式で提供
・簡易アーラン式のマクロ・エクセルシート
・効果的なレポートテンプレート
 
私の研修の基本コンセプトはとにかく実践力を身につける事です
単純にコールセンターの専門用語、最新トレンドを講義するだけでは、実践力は身につきません。
コールセンターの現場で皆さんが困っている事は、「新人がどんどん辞めていく」、「生産性が一向に上がらない」、「常に繁忙状態で待ち呼の管理ができない」など、一筋縄では解決しない問題ばかりです。このような課題を解決していくにはコールセンターの専門用語を知っているだけでは解決しません。KPIデータの分析力も必要ですが、想定された課題に対して、仮説・分析・解決案の考察などのケーススタディを一つでも多く経験していくことです。私の実施する研修では、ネット上に掲載されている表面的な解決手段では無く、私が過去28年にも及ぶ経験と実践の中から身に着けた解決手法を論理的かつわかりやすく伝える内容になっています。
 
2019年05月14日 13:20

Vol.39 コールセンターCRMデモ&カン2019(大阪)&実践講座の紹介

CRMデモ写真
今月5月は29日と30日にコールセンター業界の最大イベントである「コールセンターCRMデモ&カンファレンス」が大阪のマイドーム大阪で開催されます。
とかく、コールセンター関係のセミナーや研修はほとんど東京を中心に開催されていますので、システムの最新トレンドから、チャット(ボット)、AI、CXなど各社の最新の運用事例に触れられる非常に貴重な機会です。是非、コールセンターの運用課題に日々頭を悩ませている、こんなシステムがあったらいいなぁと考えている方は一度足を運んでいただくと目から鱗のような気づきを得られると思います。
詳細はここを参照!

私も5月28(火)と29日(水)の2日間は実践講座の講師として登壇します。この実践講座は開始から15年以上経ちますが、初回から15年間以上に渡り連続して登壇しつづけています。特に関西圏・西日本エリアの方で専門的な知識・know-howを学びたい方にはお勧めです。とにかく、コールセンターの研修・セミナーは東京近郊でしか開催される事が無いので、大阪でのコールセンター実践講座の機会は大変貴重です。
 
●5月28日(火)は「コールセンター運営の基礎知識&マネジメント入門講座」を実施します。
詳細はここを参照!
 
【こんな方にお勧め】
・コールセンターのSVやマネジャーなどになって1年未満でまだ右往左往している
・コールセンター管理経験はあるが、専門的な事を学ばずに現在に至ってしまった
【概要】
1.経営に認められるコンタクトセンターの創り方のポイント
2.コールセンターの主要KPIの考察と演習問題を通した分析力の向上
 ・業務量予測、要員配置の考え方(アーランC計算式の意義と活用法)
 ・応答率、稼働率、CPCなど主要KPIの管理・運用方法の深掘り
3.コールセンターの最新トレンド
 ・チャットの効果的な使い方
 ・AIのコールセンターにおける現在地
 ・CX(カスタマーエクリスペリエンス)の概念。CSとの違いについて
4.組織課題・特に離職率を低減させていく効果的なアプローチ手法
◇演習・グループワーク
5.稼働率最適化ワーク、CPC計算ワーク、人材定着化ワークなど
6.総合理解度テストの実施(点数は自分限りの非公表です)
 
●5月29日(水)は「経営貢献を可視化する!課題解決のためのKPIマネジメント」を実施します。
詳細はここを参照
 
【こんな方にお勧め】
・KPIは重要だと思っているが、専門的な事を学ばずに現在に至ってしまった
・日々の運営課題に頭を悩ませているが、解決の糸口が見えない
・KPIを活用して「離職率の改善」や「処理時間の削減」の取り組み事例などを学びたい
【概要】
1.KPIの基礎知識・基礎理解
2.KPIで紐解くコール予測のプロセス
3.シックスシグマを使ったAHTを短縮させる実践プロセス
4.離職率を低減させるKPIの効果的な活用法
5.レポート読み取り演習問題―初級編・中級編・上級編
6.総合理解度テストの実施(点数は自分限りの非公表です)
 
私の研修の基本コンセプトはとにかく実践力を身につける事です。
単純にコールセンターの専門用語、最新トレンドを講義するだけでは、実践力は身につきません。コールセンターの現場で皆さんが困っている事は、「新人がどんどん辞めていく」、「生産性が一向に上がらない」、「常に繁忙状態で待ち呼の管理ができない」など、一筋縄では解決しない問題ばかりです。このような課題を解決していくにはコールセンターの専門用語を知っているだけでは解決しません。KPIデータの分析力も必要ですが、想定された課題に対して、仮説・分析・解決案の考察などのケーススタディを一つでも多く経験していくことです。私の実施する研修では、ネット上に掲載されている表面的な解決手段では無く、私が過去28年にも及ぶ経験と実践の中から身に着けた解決手法を論理的かつわかりやすく伝える内容になっています。
 
過去に「コールセンターマネジメント講座の実践編」、「KPIマネジメント!100本ノック研修」を受講された方でも、今回の内容はよりバージョンアップして大幅にリニュアルをかけていますので、再受講しても参考になります。また、部下や同僚の方への受講推奨でも大歓迎ですので、宜しくお願いします。
 
2019年05月08日 22:11

Vol.38 CC最新システム紹介 ~予測型ACDルーティング~ その4

1枚目
先週まで「音声認識」にフォーカスを当てたシステムをしましたが、今回は、GENESYSさんの「予測型ACDルーティング=プレディクティブ・ルーティング」についての紹介です。
 
皆さん、電話が入電してきた際のオペレーターへの着信ルールはご存じですよね?
一般的には、オペレーターの待ち時間の長い(受付可状態)方から順番に着信していきます。この機能はACD(自動着信呼分配)機能として、均等にオペレーターに対応してもらうために30年以上も前(1980年代)から私がコールセンター業務を開始した頃から変わらない機能です。
そして現在では主流になっているのが、「スキルベース・ルーティング」。○○スキルを持っているAさん、△△スキルを持っているBさんなどスキル毎に分かれ、そして優先順位設定(プライオリティ・ルーティング)と併用して、優先順位設定が高ければ待ち時間に関わらずにそのオペレーターに着信する設定です。例えば、新人オペレーターがデビューしたてに簡単な○○なスキルの経験を積ませようとして優先順位を高く設定して集中的に着電させたり、SVや高度なスキルを持つベテランオペレーターは逆に優先順位を下げて通常時にはあまり一次対応の着電には対応せずに、エスカレーションや新人フォローを行うように設定しているコールセンターがほとんどだと思います。
 
今回紹介する予測型ACDルーティングはそんな常識を覆すようなルーティング機能を持っています。今の時代背景ですが、
1.    顧客のニーズもどんどん多様化してきている。
2.    オムニチャネルと言われるように「あらゆるチャネル」でのコンタクトが可能である
3.    今までのCS(顧客満足度)だけでは無くCX(カスタマーエクスペリエンス)の向上を企業は目指している。
そんな時代背景もありますので、今までのようにただ単に空き時間の短いオペレーターから順番に対応する事ではCXの実現を達成する上では不十分と考えられます。
オペレーター個々の能力を加味(経験・年齢・トークスタイル・モニタリング結果など)をルーティング要素に組み入れて常に最適なオペレーターに着信できたら、お客様の満足度も相当UPすると思います。

2枚目
例えば、(過去のモニタリング結果によるデータより)聞き上手な高齢者対応に長けたオペレーターAさんと、少し早口で一方的に話す傾向のあるBさんがいたら、自分が高齢者のお客様であればAさんに対応してもらった方が顧客体験価値・満足度はUPするはずです。
また企業視点の例ですが、クレジットカード会社でカード解約スキルに着電した後に解約防止を行う窓口の場合、過去の解約防止率などの成果指標がありますので、そのデータをルーティング要素に加味しておけば次のようなルーティング調整が可能なのです。非常に解約防止率の高いCさん(受付可時間:最短)と、解約防止率の低いDさん(受付可時間:最長)がいた場合、待ち呼に3人(①⇒②⇒③)が並んでいれば、①のコールは通常Dさんに着信するはずですが、①のお客様が非常に高額な利用実績のある優良なお客様と事前のカード番号入力で判断がついていれば、①のコールは少し待つことになりますがCさんに着電させる事も可能になります。
このような最適なルーティングを一年・二年と続けていけば、お客様の顧客体験価値の向上はもちろんのこと、会社の収益にも多いに貢献していくと思います。
 
ただし、上記の説明文を読んで?と疑問を持った方もいると思います。まず、上記の予測型ACDルーティングを実施していくと、解約防止率の高いCさんにコールが集中するのでは無いかという懸念ですが、これもGENESYSさんの統計結果によると、一日の短時間や短期的なバラツキは発生しても、予測型ACDルーティングはオペレーター一人一人の稼働状況も加味してルーティング調整を決めていくので過度な偏りは発生しないそうです。
また、仮に上記の解約防止率の例で解約防止率の高いCさんが話し中の場合、本来すぐに着電できたはずの①の方が、当初よりも長く待たされるという事も発生しますが、これもGENESYSさんの統計結果によると、お客様の「待ち時間に対する耐性」というリサーチから、最適なオペレーターに繋がるのであれば通常より2~3分追加で待っても気にしないという結果がでています。
 
以前は近未来のイメージの強かった予測型ACDルーティングですが、これも現実のものとして使われ始めています。
今回の予測型ACDルーティングの機能にご興味がありましたら下記を参照下さい。
https://www.genesys.com/ja-jp/company/newsroom/announcements/1805_predictive_routing
 
2019年04月15日 11:00

Vol.37 CC最新システム紹介 ~対話型音声認識IVR~ その3

CCブログ 音声認識IVR
先週に引き続き「音声認識」にフォーカスを当てたシステムの紹介です。
前回は応対履歴入力の簡素化という機能で、「Voice To Text」+「AI機能」+「要約機能」のシステムを紹介しました。
今回は、「自然発話×意図理解」の対話型の音声認識IVRの紹介です。
 
まず下記のYoutubeの音声認識デモ音声をお聞き下さい。特別にニュアンス・コミュニケーションズ様からお借りしたデモ音声です。
(音声が出ますので、周囲の状況を確認した上でクリックして下さい)
https://youtu.be/vtoN8lSg_Vg
 
アメリカン航空で実際に使っている音声認識IVRのデモですが、システムの音声とお客様との会話の間のタイムラグがほとんど無く自然なやり取りと感じるはずです。これは、かなりチューニングした結果だそうですが、このクオリティーレベルであれば実際の現場で使用できる領域まで来ていると思います。
 
従来のプッシュトーン型のIVRでは「XXXの方は1番、△△△の方は2番を押して下さい」といったガイダンスを延々と聞くことになります。階層が深い場合など、操作ボタンを1度間違えると、また初めに戻ってやり直しや・希望の窓口に繋がらなかった場合にはまた転送されるなどたらい回しが発生する事もあります。特に高齢者の方にはこのプッシュトーン型のIVRは不評ですね。
しかし、ニュアンス・コミュニケーションズの「対話型音声認識IVR」では、こうした煩わしさが解消されるようです。
利用者が自然発話で用件を伝えると、自然言語処理技術で意図を理解し適切な対応を行います。例えばFAQによる自動回答や、適切なオペレーターへのルーティングなど、あたかも有人オペレーターのように一次対応を行ってくれます。対応がスムーズになる事で通話時間の短縮にも貢献し、顧客満足の向上と運営コストの削減を同時に実現できます。
 
また声紋認証機能を併用することで、さらに活用範囲が広がります。声紋は個人特有の生体情報を利用するため、従来のパスワードやPINのような盗難や推測されることもありません。なりすましに強く・パスワードを忘れてしまった!という事もなくなります。(現在は非常に多くのパスワード・PINを覚えていないと、電話操作の際にうっかり忘れたという事は私も時々遭遇しますので、自分の声紋認証で事前登録・本人確認してくれると非常に助かります。)
声紋認証という安全かつ簡単に本人確認が可能になるため、特に金融サービスをはじめとした厳重なセキュリティ管理に最適です。
こちらの音声認識IVRシステムの詳細については下記を参照して下さい。
https://callcenter-japan.com/it-search/2974.html
 
音声認識IVRで一次対応を自動化し、本人確認も声紋認証で自動化する事で、現在の処理時間も2分~3分の短縮に貢献すると思います。
前回も書きましたがAHTの削減効果のシミュレーションとして、例えば月間:10万件のコールを処理しているコールセンターがあるとすると年間で約120万件のコールを処理する事になります。今年度のAHTの平均が10分30秒の場合、翌年の平均AHTを1分短縮するだけで約2000万円のコスト削減効果になる計算を説明しました。これが3分ともなれば、約6000万円のコスト削減効果も期待できます。
 
今回の対話型音声認識IVRと声紋認証機能は、現在社会問題になっている「オレオレ詐欺」、「振り込め詐欺」にも絶大な効果を発揮するのではと思います。国策として、地方自治体などで高齢者対象に、事前に家族・子供の声紋を登録しておけば「俺だよ!」と言っても、その時点で「声紋で認証されず!」とその後の振り込め詐欺を撲滅できるのではと思います。そのような対策が実現化するのも、そう遠くは無いと思ってしまいます。
 
“音声認識機能”や“Voice To Text”は今ではスマートフォンで日常的に使われている機能ですので広く利用者にも馴染まれた機能です。コールセンターの運用でも単にプッシュ選択型のIVRの時代もそろそろ時代代わりしても良いと思います。
次の時代では「音声認識」+「感情解析」で、自然発話の用件と声の感情分析によって、高齢者の優良顧客は○○さんへ、怒っている癖のある方は初めからベテランの△△さんへと最適なオペレーターへのルーティングが実現される時代もすぐそこかもしれません。
 
2019年04月01日 20:35

Vol.36 CC最新システム紹介 ~音声認識&要約力&AI~ その2

TRAINA要約システム
先週に引き続き「音声認識」にフォーカスを当てたシステムの紹介です。
前回は下記の音声認識で実用化されている3つの機能について書きました。
1.       応対履歴入力の簡素化
2.       オペレーター支援・AI機能として
3.       テキスト・モニタリングによる効果
 
今回は特に、1.の応対履歴入力の簡素化に焦点を絞ったシステムです。
「TRAINA VOICEダイジェスト」という野村総合研究所(NRI)のシステムです。
簡単に言うと、オペレーターがお客様と会話している内容を、音声認識+AI技術で自動でテキスト化して、本来「後処理」で履歴入力する作業を自動的にテキスト化=要約してくれるシステムです。後処理時間の短縮に大いに貢献してくれるシステムです。

NRIの人工知能(AI)と自然言語処理技術(NLP)を組み合わせて対話を要約していきます。要約レベルも事前に設定が可能です。全文テキスト化の100%とか簡易要約20%とか設定できるので、詳細に残したい場合には%を上げて、簡易版の履歴で良ければ%を下げて調整するなどが可能です。更に同時に電話対応の中でお客さまが伝えた氏名や住所、電話番号、商品名等の属性情報も自動抽出し、応対管理システムに連携・登録まで行なうことが可能です。また、自動作成された要約文は、オペレータが入力した応対履歴と比較して、個人差によるばらつきがなく、お客さまからの重要な苦情や要望がもれなくデータとして残されていきます。そのため、正確なVOCとして、テキストマイニングに連携することができ、精度の高いVOC分析も可能となります。また、お客さまとオペレータの通話内容から、自動的に不足しているFAQ候補を抽出し、FAQ検索・管理システムに連携・活用を行なうことも可能です。
ご興味のある方は下記に詳しいシステム紹介がありますので参照して下さい!
https://www.traina.ai/solution/voicedigest/
 
過去のブログでもAHTの削減効果のシミュレーションについては説明しましたが、例えば月間:10万件のコールを処理しているコールセンターがあるとすると年間で約120万件のコールを処理する事になります。今年度のAHTの平均が10分30秒の場合、翌年の平均AHTを1分短縮するだけで約2000万円のコスト削減効果になる計算を説明しました。
これが2分・3分と短縮されていけば、数千万・1億円を超えるコスト効果をもたらしてくれます。
 
ここ数年はどこのコールセンターでも製品・サービスの多機能化、携帯電話なども料金形態の複雑化など、年々AHTは増加傾向ではないでしょうか? 更に、採用の悪化、離職の増加で新人割合が増えれば更にAHTの悪化に拍車をかけてしまいます。(特に今のスマホ世代の若者はキーボード操作に慣れていないので、ベテランに比べて圧倒的に後処理のキーボード入力が苦手です)このNRIの「TRAINA VOICEダイジェスト」は、まさにそんなAHTの長時間化傾向を解消する上では最適なシステムでは無いでしょうか? 以前から「Voice to Text」というツールで音声を文章化するシステム・ツールなどありましたが、AI技術も取り入れ・自然言語処理技術も向上し、音声認識率も格段に向上してきていますので、これはかなり使えるシステムだと思います。
 
ただし、当然ながらシステムの初期投資や毎年のメンテナンス費用、最適なテキストにしていくためのナレッジの精査など運用面でも結構なコストがかかってきます。
そのため数十席規模のコールセンターには費用対効果としてはどうか?という点はありますが、100席を超える大規模コールセンターではかなり費用対効果は出るのではないでしょうか。NRIのこのシステムを実際に導入した某金融A社(300席)はこのシステム導入でAHTの後処理時間を50%短縮した事で、人件費換算で約1.8億円ものコスト削減を実現したそうです。
 
ここ数年の傾向として、現場の運用努力だけでAHTを短縮化しているコールセンターは数少ないと思います。先ほども説明したように製品・サービスの多機能化・高度化、顧客の高齢化、離職の悪化による新人割合の増加などAHTの上昇要因は沢山ありますので、特に大規模コールセンターにおいてはこんなシステムの検討も有効化と思います。

次回は、いよいよ実現フェーズになった、音声認識IVRのシステムについて紹介したいと思います。
2019年03月24日 10:38
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