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Vol.43 実践講座(大阪)の振り返り その3 ~アーラン式の基礎知識~

アーランの基礎
最近、全国各地への出張が続き、またとある作業に追われなかなか時間が取れずに約1ヶ月ブログ更新が空いてしまいました。今週から前回に引き続き、5月に実施されたコールセンターデモ&カンファレンスの実践講座の振り返り講座を再開します。
 
今回は「アーラン式について」です。ヤフー、Googleで「コールセンター アーラン式」と検索すると、名だたるコールセンターのコンサルティング会社の用語集や、大手テレマーケティング アウトソーサーの用語集を押さえて、最上位の検索順位に出てくるのが、「アーランという言葉はよく目にするが、正直意味がわからない?という方必見という私のブログ記事です。業界関係者の皆さん含め多くの方が頻繁にアクセスしている結果だと思います。
 
今回のテーマ、「アーラン式」ですが。コールセンターで2~3年管理業務をしていると、なんか聞いたことがある・目にした事があるという方は沢山いると思いますが、その意味を正しく説明できる方がいないというのが現状です。
 
アーラン式はコールセンターでコール予測から要員配置計算を行う際に必要な計算式であります。WFM(ワークフォースマネージメント システム)のロジック計算式もアーラン式を基礎としています。ウィキペディアで「アーランCとは?」と検索すると出てくる説明は今回抜粋しますが、実に難解な説明です。これは皆さん!読まなくて結構です。大学の数学科を卒業した私でもこのΣ計算式(下記の計算式)が何を意味しているかわかりません。こういう拝領を欠いた説明が、皆さんの理解を遠ざけていると思います
アーランシグマ式
 
皆さんのコールセンターでもエクセルの達人が関数を駆使して過去のトレンド分析に基づき算出しているセンター、WFMを導入しているセンター、フリーサイトの「アーランC計算式サイト」を用いて独自の計算ロジックを組み立てているセンターなど様々だと思います。
 
一般的にコールセンター経費の80%近くは人件費と言われるように、サービスレベル目標を達成しつつ、人件費を効率的に圧縮する事がセンター運営の重要な柱になります。
無駄な要員は配置したく無いが、過度に少ない要員配置だと現場とお客様に迷惑がかかります。そのバランスの良い運営こそが、コールセンター運営の醍醐味だと言えます。
 
冒頭の図に書かれているサンプルデータで要員配置計算を振り返ってみましょう。
①     :AHT 360秒
②     :1時間のコール数 200コール
③     :サービスレベル(平均着信時間) 20秒
アーランC計算サイトに入力してみましょう。(左記のサイトをクリックすると業界関係者が使っているアーラン式サイトにアクセスできます)
 
すると、下記のシミュレーション結果がでてくるはずです。
アーラン式の結果
この瞬間の最適人数は25人と計算されますが、仮に2人多い27人を配置してしまったら、サービスレベルが93%、稼働率が73%になりますので、少し目標よりもサービスレベルが高くなりすぎますね。受注センターなど、1本の電話が即売上に直結するセンターであれば、これくらい高く設定する場合もあると思いますが、一般的には少し高いサービスレベルになります。一方で仮に2人少ない23人を配置してしまったら、サービスレベルも65%まで落ち込み、稼働率も87%まで上昇するので、お客様対応としては、問題の残る状況と言えます。
 
ただし最後に重要な点を述べます。アーラン式の計算はあくまでも机上の上での計算結果ですので、実際の現場では毎日想定外に発生する欠勤の時間や、日中の離席時間も発生しますので、専門的に要員計算のプロセスを回すにはこれらの時間も加味して要員計算する必要がありますので相当の経験とロジックが必要になります。このスキルの習得には数日・数週間では難しく、専門的な知識を持った有識者からのレクチャーもしくは、過去の長い経験値を必要とします。
過去のトレンド分析に基づく関数式・統計分析や、勘ピューターの世界の微調整管理など、まさに、「コールセンターは科学!そしてアート」と思わせる代表的な世界です。
 
2019年07月16日 11:46
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