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Vol.45 実践講座(大阪)の振り返り 最終回 ~離職率改善の考察について~

辞めさせない施策一覧
大阪で実施されたコールセンターデモ&カンファレンスの実践講座の振り返り講座の最終回です。最終回のテーマは「コールセンターの離職率改善の考察」です。
 
一昔前までは年間離職率目標:20%以内が標準目標と言われていましたが、現在では年間離職率:20%以下なら優秀なコールセンターと言われるようになってきました。オペレーターの年間離職率が50%を超えているセンターも当たり前の状況です。今後の日本の少子高齢化やコールセンター業務が不人気職種として取りざたされ採用にも苦戦している昨今ですので、一層離職防止には経営層・管理職層一丸となって取り組むべき必要があります。
 
冒頭のグラフをご覧下さい。リックテレコム社から発刊されている「コールセンター白書2018」からの引用ですが、離職予防施策とし「実施した」の最も多いのが「表彰制度」で44%を占めてます。大手金融機関ではグループ全体でオペレーターの応対コンテストを実施している事例も多くありますが、モチベーションアップ施策としては最も実施しやすい施策と捉えているようです。応対品質以外でも、皆勤賞・模範となる処理効率精度・効果的な改善施策提案などを表彰するコールセンターも多いと思いますので、「表彰制度」は手軽に実施でき、かつ効果が見込める施策と思います。
 次に多いのが「研修など人材教育プログラムを充実させた」が35.3%、「業務に対する評価とフィードバックを強化した」が31%と人材教育を離職予防としている傾向は強いようです。これも、コールセンターのオペレーターではキャリア形成にならない、やっつけ仕事のように思われているので、研修・人材教育は重要なキーワードだと思います。ある調査機関の結果ですが、その会社で仕事を続けるモチベーションとして、当然「給与水準」というのは大きな要素ですが、結構高い割合だったのが「その職場が学べる環境にあるかどうか」という結果もあるようです。しっかりと学べる環境を整えるのも、今後のコールセンター運営の勘所だと思います。
 

離職率の低減・モチベーション向上施策について

下記の資料は私の実践講座で説明している「離職率対策の考察」の資料です。
離職対策 階層

離職対策施策
この資料のポイントは、離職の対策の階層を全体では無く、①:「採用時・新人期間」、②:1年経過した社員、③:2年以降の中堅社員、④:3年以上のSV含めたベテラン社員の4階層に分けて整理している点です。もちろん圧倒的に離職率が悪いのが入社後3ヶ月以内の新人ですが、中堅でもベテランでも一定数は離職していきます。離職のダメージも新人よりも、2年、3年と仕事も覚えて、処理効率の高い中堅・ベテランさんが辞めていく方が現場としては深刻です。
 
離職改善の対策として上記のような「表彰制度」や「研修制度の充実」は重要ですが、全ての階層にヒットするかというと難しい場合があります。
そういう意味では、特に入社後90日間においては「心のケア」に重点を置いた施策、ある程度1年経過した社員には「研修制度・更なる専門知識を習得できる環境作り」、2年間継続して頑張ってきた社員には「評価制度・昇格制度・インセンティブ制度」など目に見えて自分の頑張り度合いを実感できる制度の運用強化、SVやベテラン社員に対しては「キャリアパスの充実・正社員への登用ステップ」などこの先の見通しを示してあげる必要があります。私の経験ではある程度中堅・ベテラン社員を社外の研修プログラムに参加させてあげて社外交流の機会を与えてあげると、再度モチベーション向上してやる気になる傾向があります。一律の運用では無く、階層毎の状況に応じた対応というのがキー-ワードと思います。
 
最後に、何から手を付けていいかわからないセンターや、今回の離職予防施策のほとんどをやっているが、あまり効果が上がらないと悩んでいるセンターも少なくないと思います。コールセンターは肉体的負荷よりも、精神的負荷の高い仕事です。もしかすると目に見える施策そのものよりも、目に見えないメンタルケアに向けた「面談・フィードバック・コミュニティ作り・癒やしの空間」などが離職予防の特効薬になる場合もあります。何がそのセンターにとって一番有効な離職対策なのかは、置かれている環境や状況によって違います。
 
まずは、社員の声を聞くという意味では「従業員満足度調査:ES調査」が一番の近道だと思います。不満ばかりしか声が上がらないと思われがちですが、やはりそこは「社員の生の声」ですので、この声に真摯に向き合う姿勢から始めるのが王道と思います。
 
2019年08月19日 12:43
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