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Vol.38 CC最新システム紹介 ~予測型ACDルーティング~ その4

1枚目
先週まで「音声認識」にフォーカスを当てたシステムをしましたが、今回は、GENESYSさんの「予測型ACDルーティング=プレディクティブ・ルーティング」についての紹介です。
 
皆さん、電話が入電してきた際のオペレーターへの着信ルールはご存じですよね?
一般的には、オペレーターの待ち時間の長い(受付可状態)方から順番に着信していきます。この機能はACD(自動着信呼分配)機能として、均等にオペレーターに対応してもらうために30年以上も前(1980年代)から私がコールセンター業務を開始した頃から変わらない機能です。
そして現在では主流になっているのが、「スキルベース・ルーティング」。○○スキルを持っているAさん、△△スキルを持っているBさんなどスキル毎に分かれ、そして優先順位設定(プライオリティ・ルーティング)と併用して、優先順位設定が高ければ待ち時間に関わらずにそのオペレーターに着信する設定です。例えば、新人オペレーターがデビューしたてに簡単な○○なスキルの経験を積ませようとして優先順位を高く設定して集中的に着電させたり、SVや高度なスキルを持つベテランオペレーターは逆に優先順位を下げて通常時にはあまり一次対応の着電には対応せずに、エスカレーションや新人フォローを行うように設定しているコールセンターがほとんどだと思います。
 
今回紹介する予測型ACDルーティングはそんな常識を覆すようなルーティング機能を持っています。今の時代背景ですが、
1.    顧客のニーズもどんどん多様化してきている。
2.    オムニチャネルと言われるように「あらゆるチャネル」でのコンタクトが可能である
3.    今までのCS(顧客満足度)だけでは無くCX(カスタマーエクスペリエンス)の向上を企業は目指している。
そんな時代背景もありますので、今までのようにただ単に空き時間の短いオペレーターから順番に対応する事ではCXの実現を達成する上では不十分と考えられます。
オペレーター個々の能力を加味(経験・年齢・トークスタイル・モニタリング結果など)をルーティング要素に組み入れて常に最適なオペレーターに着信できたら、お客様の満足度も相当UPすると思います。

2枚目
例えば、(過去のモニタリング結果によるデータより)聞き上手な高齢者対応に長けたオペレーターAさんと、少し早口で一方的に話す傾向のあるBさんがいたら、自分が高齢者のお客様であればAさんに対応してもらった方が顧客体験価値・満足度はUPするはずです。
また企業視点の例ですが、クレジットカード会社でカード解約スキルに着電した後に解約防止を行う窓口の場合、過去の解約防止率などの成果指標がありますので、そのデータをルーティング要素に加味しておけば次のようなルーティング調整が可能なのです。非常に解約防止率の高いCさん(受付可時間:最短)と、解約防止率の低いDさん(受付可時間:最長)がいた場合、待ち呼に3人(①⇒②⇒③)が並んでいれば、①のコールは通常Dさんに着信するはずですが、①のお客様が非常に高額な利用実績のある優良なお客様と事前のカード番号入力で判断がついていれば、①のコールは少し待つことになりますがCさんに着電させる事も可能になります。
このような最適なルーティングを一年・二年と続けていけば、お客様の顧客体験価値の向上はもちろんのこと、会社の収益にも多いに貢献していくと思います。
 
ただし、上記の説明文を読んで?と疑問を持った方もいると思います。まず、上記の予測型ACDルーティングを実施していくと、解約防止率の高いCさんにコールが集中するのでは無いかという懸念ですが、これもGENESYSさんの統計結果によると、一日の短時間や短期的なバラツキは発生しても、予測型ACDルーティングはオペレーター一人一人の稼働状況も加味してルーティング調整を決めていくので過度な偏りは発生しないそうです。
また、仮に上記の解約防止率の例で解約防止率の高いCさんが話し中の場合、本来すぐに着電できたはずの①の方が、当初よりも長く待たされるという事も発生しますが、これもGENESYSさんの統計結果によると、お客様の「待ち時間に対する耐性」というリサーチから、最適なオペレーターに繋がるのであれば通常より2~3分追加で待っても気にしないという結果がでています。
 
以前は近未来のイメージの強かった予測型ACDルーティングですが、これも現実のものとして使われ始めています。
今回の予測型ACDルーティングの機能にご興味がありましたら下記を参照下さい。
https://www.genesys.com/ja-jp/company/newsroom/announcements/1805_predictive_routing
 
2019年04月15日 11:00
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