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Vol.116 「コールセンター白書2021の独自考察」チャットボット導入効果を検証! <その2>

コールセンター白書2021 その2の1
さて、前回からリックテレコム社発刊の「コールセンター白書2021の独自考察を開始しています。 前回は「コールセンターの運営課題は何ですか?」の今年度の結果として、前年よりも増加したのが「呼量の削減」・「呼量に応じた人員配置」とコロナ禍の影響が反映している結果でした。コールセンターの3密回避で在宅勤務シフトしたり、オペレーターを間引いたりしたが、それでは応答率をキープできない!在宅勤務させるのもお金かかるし、採用も大変だし、そもそもコール量が減ればこれらの問題もある程度解消するのでは!?という(安易な?)発想が目に浮かびます。
 
最近の導入済・予定の人気のソリューションは
冒頭のグラフをご覧下さい。その「呼量削減」の各コールセンターの考えが反映しているのが、導入ソリューションのアンケート結果です。
音声録音・IVR・CTIのコールセンター基本システムに次いで多いのが、「FAQシステム」、次に「チャットボット」の順番になっています。有人チャットシステムよりも、チャットボットの方が高い導入結果になっています。 FAQシステムについては10年以上前からコールセンター必須のソリューションでしたが、在宅勤務やチャットサポート・チャットボット構築する上、基礎となるナレッジデータベースが無いと一歩も前に進まないという現実に直面した上での導入促進という背景が目に浮かびます。本音を言えば、コロナ禍に見舞われ急に突貫工事でFAQシステムやナレッジデータベースを構築するのでは無く、当たり前のようにオペレーター支援・顧客のセルフサポートの促進という意味、もっと早く導入すべきシステムだと思います。
 
また、下記の「今後導入予定のチャネル対応」も一番が「チャットボット」になっています。
 コールセンター白書2021 その2の2
そしてチャットボットに期待する効果としてはダントツ92%が「電話の呼量削減」になっています。第二位の期待する導入効果として60%を占めているのが「顧客満足度・CXの向上」です。
 コールセンター白書2021 その2の3
上記のグラフのように、普通に考えれば、「電話の呼量削減をしたい」⇒「有人オペレーターでは無く、無人対応で完結したい」⇒「どうするのか?」⇒「チャットボットを導入しよう!」という課題解決の流れになると思いますので、これはこれで普通のプロセスだと思います。
多くのコールセンターで下記のような「WEBサイトで案内して画面下に出現するパターン」・「電話のガイダンスで案内」・「テレビCMなどで案内」などの訴求でチャットボットに誘導している事と思います。
 
 コールセンター白書2021 その2の4
「呼量削減」と「CS/CX向上」は両立できるか
そこで問題ですが、昨年からのコロナ禍の中「チャットボットを導入して期待する導入効果」として果たして、企業思惑の「電話の呼量削減」とお客様が体感・体験する「CSCXの向上」を達成しているコールセンターはどれくらいあるでしょうか? ここ1年間の各コールセンターの状況や相談内容を聞いている範囲の想定では、この2つをきちんとKPIを設定して目標達成しているコールセンターは非常に数が少ないというのが印象です。(私の知る範囲では某通信系コールセンター1社ぐらいしかしっかりとした運用がなさていなかった印象です)
では、なぜ多くのコールセンターでチャットボットを導入して期待する導入効果を得られないのか?理由は一つでは無いですし、様々だと思いますが、ここ数年のチャットボット導入企業様からの相談や業界情報に触れる中で、ある程度共通項があるように感じています。
 
次回は、この「チャットボットで期待する導入効果を得られない理由・背景」についてブログでお届けしたいと思います。
 

 「コールセンター白書2021」に興味がある・購買希望の方は下記を参照下さい。

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コールセンター白書2021
2021年12月13日 10:00
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