VOL.109 インバスケット研修の進め方 ~その2~
前回に引き続きインバスケット研修を簡単に説明すると「ある架空の企業のリーダーやメンバーになり、制限時間内に大量の案件を処理するシミュレーション型演習です。実際の演習を通して、ビジネスをする上で必要な能力を総合的に見ることができ、特に、ビジネスパーソンが苦手といわれている問題を見極める力、案件の包括的な進め方、上司・同僚への指示の仕方、意思決定する力を総合的に高めることができます。」
1日の研修の流れは冒頭の図のようになっています。いずれも1時間に20案件の問題にチャレンジしてもらいます(半日コース用に20分:10案件の問題もあります)。事前情報として会社の組織図や指示系統、売上推移や各種財務データの推移などの資料がありますので、それを読み込む必要があります。午前はワークと講義が中心になりますが、午後は丸々グループワーク+発表、そして他のグループワークの発表通して、自分の判断と自グループの方・他のグループの発表から気付きを得ていくセッションがほとんどになります。
講師は上司役となって、質問を投げかけたり、気付きを得るためのフィードバックを繰り返し実施していきます。
インバスケット研修のテキスト問題は新入社員~新任管理職~中堅管理職~上級管理職~経営層まで非常に幅広いテキストが用意されています。新入社員であれば「社会人として基礎・会社のルール・マナーを守られているか?」、 管理職になると「管理職として案件の優先順位を的確に付けられているか?そしてどのような判断を下しているか?」その判断能力を見極められます。経営層になるとより高度な対応力・判断力が求められるシチュエーションが設定されています。
大手金融機関の会社では管理職登用前に必ずこのインバスケット研修を実施して、日頃見えにくい各人の判断能力や対応能力を見極め、管理職登用の一つの参考データにしている会社も増えてきています。
前回も説明しましたが、研修には大きく分けて「覚える要素の大きい:インプット型研修」と「自ら発散する事で気づきを得る:アウトプット型研修」がありますが、このインバスケット研修は「究極のアウトプット型研修」と言われます。
インバスケット研修が究極のアウトプット型研修といわれるゆえんは、自分の強み・弱みの傾向値がそのままはっきりと表れ、自分自身の気づきにはピッタリだからだと思います。
意思決定力が弱い(はっきりと物事を決めない、他の方に委ねてしまうなど)、洞察力が弱い(案件の関連性を紐付けできない)、ヒューマンスキルが弱い(全てビジネス観点で話しがスタート・気配りなどできないなど)
自分の強み・弱みがはっきりと傾向値として「スコアリング」として数値化されてきます。
後半ではこれら自分の強み・弱みの傾向値をどう改善していくかのセッションも取り入れています。
このコロナ禍の中でも、毎月複数の企業様、地方公共団体様で実施をしているインバスケット研修。現在は、オンライン研修バージョンも開発されていますので、集合型で人が集まらなくても自宅・会社の会議室・自席等からの参加でも可能です。
是非、インバスケット研修についてご興味がありましたら、ご相談でもお問い合わせでも結構ですので、下記よりお問い合わせ下さい。
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2021年09月21日 09:13