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VOL.137 「悪魔のKPIと言われるCPCとは?」失敗しない運用方法とは!

No137.CPCの落とし穴(写真)
リックテレコム社発刊の「月刊コールセンタージャパン誌」の今月号「経営貢献KPIマネジメント」18ページ、19ページに私のインタビュー記事が掲載されています。
本誌を購読している方は参照下さい。購読していない方も今回のブログは参考になります。
CPC(Cost Per Call/Contact)を社内、特に経営層に共有する上で、重要なポイント・落とし穴がある事は、このブログでも実践講座でも何回も注意を呼びかけました。
No137.CPCの落とし穴(記事)
CPCはコールセンター運営状況を映し出す鏡
CPCはコールセンターの運営・施策状況の変化を映し出す鏡のような重要なKPIです。本来はコールセンターを管轄する本部長・経営層などは特に着目すべきKPIです。しかし、実態としては、毎月のCPCの金額の上下動に狭い視野での議論になって、大局的なKPIの読取り方・議論になっていないのが実態ではないでしょうか。私の実践研修では「CPCはコールセンター運営に理解の無い本部長・役員には安易に見せてはいけない。」と伝えてきています。その理由は、CPCは1本単価:1000円などの数字で出てくるので、ある意味分かりやすいのです。応答率85%、サービスレベル:20秒以内80%、稼働率85%、AHT:10分とか言われても経営層は正直、意味がわかる方は少数派です。そのため、コールセンター運営に理解の乏しい経営層がこの数字を一度見てしまうと、どうして前月より50円上がったのか?どうしたら50円下げる事ができるのか?と数10円単位の動きに敏感に反応してしまいます。本来、あまり短期の月単位でチェックするものでは無く、年度単位での比較指標として見ていく方が一般的なCPCですが、一度、経営層に見せてしまうと、次回からは、今のCPCはいくら? 上がっているの? 下がっているの?と応答率や稼働率などのKPIは無関心で、CPCにばかり意識が行ってしまいます。また、繁忙期前の2ヶ月前に新入社員が大幅に入社した月は人件費が増加するが、処理件数は増えないので、単月で急激にCPCが上昇します。そんな大幅に上昇したCPCを見てしまうと、次回の新人採用を保留されたり・止められたり、現場とは意に反する指示がされる事も起きえます。(これがCPCは悪魔のKPI”と言われる由縁です。ちなみに名づけ親は私ですが(笑:)
 
CPCの動きに関係する相関する要因とは
また、昨今人件費高騰で自社社員のベースアップや委託先からの単価引き上げ圧力も強いと思いますがこれもCPCを上げる要因になります。ここ数年の人件費高騰を背景に考えれば、一般的にはCPCは上昇する可能性が高いのが現実です。また、CPCと相関関係の深い、処理時間が延びれば、それに比例してCPCも増加します。(チャットボットやセルフサポートが成功して簡単な問合せが減少し、高度な案件がコールセンターに入電してくるようだと、コール数は減少するが、案件の高度化で処理時間が長時間化してCPCが増加という例もあります)、更に、本社の経費が増えれば(例えば:本社が新しいビルに引っ越し賃料UPなど)それに応じてCPCが増加します。このようにCPCが増加する場合、それが内部要因なのか、外部要因なのか、何と相関関係があるのかをしっかりと見極める必要があります。
 
悪魔のKPI:CPCの運用法
このように、CPCは1本あたりの単価(円マーク)がでてくるので、経営層には「安い方が効率がいい! 増加傾向になれば新人採用を抑制しよう!」などの意識が働きますので、基礎知識なく共有するのは危険!と言う事です。(これが悪魔のKPIと言われる由縁)少なくともCPCが変動する要因と相関関係するKPIの関係性についての理解を持ってもらった上で、自社のコールセンター特性・CPCとの相関関係への理解が正しくされるのであれば、是非経営層とも共有して、自社センターの運営効率指標として活用してもらいたKPIではあります。
 
2023年07月11日 09:00
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